足音

両手いっぱいの未来

滝沢歌舞伎というかけがえない時間を共に生きるということ


個人的に、ひかるくんやSnowMan以外について私は真っ直ぐな視点で見ることはできないから、他の人へ思うことを言葉にするのは野暮だなぁって思うんだけど、御園座を終えた今、タッキーや健くん(あえてこう呼びたい)それから滝沢歌舞伎という作品そのものについての自分の感情を文字にしておきたいなぁと思って、ブログを開く。ただの雑感。

 

 

「滝沢歌舞伎というかけがえない時間を共に生きるということ」

 

 

ひかるくんのファンになってからの春は滝沢歌舞伎で始まるものになった。例年より長い今年の春も、あっという間に過ぎ去っていった。

滝沢歌舞伎の世界に初めて触れたのは、2010年。新橋演舞場が工事に入った期間に「滝沢演舞城」から「滝沢歌舞伎」に名前と会場を日生劇場に変えての初めての年。あの時すでにもう「滝沢秀明」は絶対的な座長だったけど、あの時のタッキーはまだ20代で、どれだけの重圧を背負って走り続けてきたのか想像もつかない。

滝沢歌舞伎は、毎年新しいチャレンジがあって進化し続ける。2010年は屋良くん、2011年はデビューを控えたキスマイ4人、2012年は今のウエストの4人が出演した。2013年には新橋演舞場に会場を移しての久々の義経、弁慶は京本政樹さん。この年だけは「滝沢演舞城」にタイトルが戻った。2014年は新橋から博多座に飛び出して「滝沢演舞城」は「滝沢歌舞伎」になる。

失礼な言い方になって申し訳ないんだけど、2013年頃までの滝沢歌舞伎は、申し込めばチケットが取れる舞台だった。一般が終わったあとにも売り切れないから、ファミポートで席を見ながら買えたし、演舞場の窓口で公演が始まってからもチケットが買えた。今じゃ考えられないなぁ。

平将門義経も演目としては悲劇で、舞台はすごく楽しいんだけど、滝沢歌舞伎を見るといつも精神的にこたえた。2014年から鼠小僧が始まって、この辺りからタッキーの考え方が変わっていったように感じた。やっぱり、明るく終われる舞台っていいなぁって思う。ツイッターが当たり前になって、この頃から滝沢歌舞伎の評判が口コミで広がって、作品自体へのファンがどんどん増えていくような感覚があった。

2015年は滝沢歌舞伎10周年の年で、北山くん薮くん河合くんが出演した。10周年ということもあったし、初めて滝沢歌舞伎を観る方が多くいたイメージがある。この年は、シンガポールでの公演があって、よりショー要素が強い構成だった。この時にも「歌舞伎なのに、歌舞伎をしてないじゃないか」っていう意見が、ちらほら耳に入った。

2016年に、健くんの出演が発表された時、滝沢歌舞伎にどんな影響を与えてくれるのか純粋にワクワクした。なんとなくV6はダンスが上手いってことは知ってて、でもタッキーと健くんとの関係性はよく知らなかった。ただ漠然と、きっと素敵な作品になるんだろうと思った。

最初の年の健くんは、お前らとは一年だけの付き合いのリミテッド関係だから!って何回も言ってた。でもその表情は本気で嫌がってる様には見えなかったし、最初から仲良しこよしをするんじゃなくてそうやってわざと壁を作ってるのかなぁ?って思った。猛烈にアピールするさっくんには、お邪魔虫って言ったり、ご飯には行かないから!ってツンツンしてたけど、きっとまんざらでもないんだろうなぁーって思ったりしてた。健くんの性格はファンの方ほど知らないけど、苦手ならそもそも名前出さないだろうなぁって思ってた。だから、健くんにひっつくさっくんに対して、良く思ってない人の売名行為だって発言を目にしても、健くんはきっと上っ面だけの気持ちなら気づくから、さっくんは本気なんだろうなぁって思ってたよ。

2017年は、まさかの健くん続投。きっと、一年目に怪我をしてしまった健くんに、もう一度万全の状態で、っていうタッキーの想いからだと思った。健くんは、Jr.に対しても前よりも寄り添ってくれるようになった。ブギウギでSnowManの衣装をプロデュースしてくれたことだって、きっとタッキーが頼んだから、ってだけじゃ承諾しなかったんじゃないかなぁ。2017年は、カンパニーが凪のような状態というか…円熟味を感じて、一体感があった。

2018年の健くんは、過去2年と全然違った。MCでSnowMan、中でもさっくんの名前がたくさんあがった。名前を呼ぶ響きは優しくて、初年度みたいに混ぜっ返すように突き放したことも言わなくて、ひたすら暖かさを感じた。一番嬉しかったのは、ブギウギ衣装のSnowManを一年ぶりに見たら前より似合ってて、知らない間に成長したんだなぁって言ってくれたこと。ファンが感じてたことを、健くんも同じ様に感じてくれて嬉しかったなぁ。

健くんが滝沢歌舞伎に三年間出演出来たのは、たくさんの奇跡と、たくさんの声が折り重なった結果だと思う。健くんと出会ってからのこの三年でSnowManはすごく変わったけど、一番変わったのはタッキーかもしれない。前は、厳しく凛とした演者としての顔や、優しく笑ってJr.を見守ってくれる座長としてのイメージが強かった。いつも穏やかで優しくて、しんどい気持ちなんかひとつもないように見えた。きっと、そんなわけはきっとないのに。健くんが出演してから、タッキーの無邪気な笑顔が増えたと思う。先輩という立場から、思慮深くたくさん人の気持ちを考えてくれる健くんだからこそ、その笑顔が引き出せたんだろうなぁ。
タッキーがたくさん笑うようになって、SnowManも更に笑顔が増えた気がする。最近なべちゃんめっちゃよく笑うから嬉しいなぁ。だてさんも歯だしていっぱい笑うようになった。ひかるくんはいつでも笑顔が可愛いよ。

私から見たタッキーは絶対無敵な座長だけど、もしかしたら私が思うよりも色んなものと戦ってるのかもしれないって感じたことが今回二つあった。

一つは今年の新橋公演が終わったあとに更新された滝沢連合。「滝沢歌舞伎は伝統芸能ではなく、最新の歌舞伎=エンターテイメント!今の時代の娯楽をお届けするもの」っていう発言に、「今年の滝沢歌舞伎は歌舞伎じゃないじゃん!」って言葉が耳に入ってるんだろうなぁって背中がビリビリした。私は、見せてくれるものは全部まっさらに受け入れたいなーってよく思う。

もう一つは、御園座千秋楽の春の踊りは!で、全員手を繋いだこと。色んな感情が込み上げてきて、色んな言葉が頭の中を駆け巡った。こんなの、お前ら特別だって言ってるみたいじゃん。カンパニーとして本当に一つになってる。タッキーがこんなことするなんて。いったいどんな気持ちで提案したんだろうとか、とか。色々考えて、滝沢歌舞伎好きだなーーーって気持ちが溢れた。千秋楽を特別なものにすることを良しとしないって考えもあるかもしれないけど、このメンバーでこのステージに立てることはもう二度とないって思ったら、やっぱり千秋楽って特別な節目だなぁって思う。

タッキーは最後の挨拶で、やりきった!って言ってた。全部だし尽くした、晴れ晴れとした気持ちで終わる素敵な舞台だった。


滝沢歌舞伎は、色んな人が出会って、別れていく。今回の御園座で、いいなって思ったのは関西Jr.が入っての変化。6人は、ガムシャラで、やってやるぜ!ってギラギラした向上心が見えて、新しい風を吹き込んだ。努力する姿は、美しいなぁと思うし、頑張ってる人にはみんな報われて欲しい。個人的には、来年の新橋に関西Jr.が呼ばれるんじゃないかな?って思うくらいにピッタリとハマってた気がした。

今回、長谷川くんが関西Jr.たち(と、あべくん)とご飯に行ったよって日記で言ってて、ちょっと驚いた。長谷川くんは博多座のときも全然そういう話がなくて、あんまりJr.と仲良くなるのは難しいのかな?って思ってた。きっと、関西Jr.が長谷川くんの心を動かしたのかなぁなんて、勝手に思った。一緒にえびコンに見学に行ったり、あべくんの天気予報にも登場してくれたり、少し意外で、それも嬉しかったなぁ。

 

滝沢歌舞伎は、ユニットとしてのくくりではなくて、Jr.の個性に合わせての見せ場をもらえたりする。それだけ一人一人をよく見てくれてるんだと思う。
タッキーの好きなエピソードの中で、失敗したJr.に「この舞台は誰の舞台だ?」って問いかける、ってやつがある。Jr.はもちろん「滝沢くんの舞台です」って答える。でもタッキーは「出演者全員の舞台だ」って言う。認めてくれる人がいて、見てくれる人がいる。それは確実にJr.のモチベーションに繋がるんだろうなぁ。タッキーほんと理想の上司…。


雑感をつらつら書いてるから着地点が見つからないよ。


健くんとタッキーが作り上げたこの三年で、滝沢歌舞伎は更にパワーアップしたと思う。きっと、歌舞伎に出演しなかったらSnowManと健くんの道は交わることはなかったと思うから、この出会いには心から感謝している。千秋楽、最後の挨拶で気づいたらさっくん号泣してたけど、ケンタッキーではなくて、三宅健のバックで踊る最後かもしれない、とか考えたら、私ですらちょっとウッってなった。さっくんは最後の挨拶で「健くんは最初リミテッド関係って言ってたけど、今年は当たり前のように毎日ご飯を一緒に食べた。健くんを出演させてくれてありがとうございます」って言って、どこ目線だよ!とか言われてたけど、さっくんわかるよ!!って勝手に共感したりした。いつかまた共演できますように。


滝沢歌舞伎を通してたくさんの方がSnowManのことを初めて知って、ファンじゃなくても、ちょっと気になる、とか写真を一枚買おうとか、そういう風に見守ってくれる人が増えるだけでもすごく嬉しいし、そこから公式のYouTubeを見れる環境なのも嬉しい。どんどんSnowManのファンが増えますように!

きっと、流石に健くんは今年がラストで、来年タッキーはどう再構築するのかな?って…少し不安に思ってしまうくらいに、今年のカンパニーは一つになった感覚があった。きっと、深く繋がった縁で、健くんのファンはタッキーを、タッキーのファンはこれから健くんを応援するんだろうな!って思うけど、私もタッキーや健くんの幸せを願いたいなぁって思ってしまう。他の出演者もみんな、幸せになって欲しい。

 

滝沢歌舞伎2018、今年も素敵な春でした。来年も楽しみにしています!!